皆さんは自分で鍵を持っていますか?鍵がないと自分の資産とは言い切れません。
『取引所のウォレットは財布ではない』
『鍵の所有者こそが、コインの所有者である』
最初から衝撃かもしれませんが、事実です。
暗号資産を取り扱う上で 重要度ベスト3に入る内容です。
本記事は他サイトでは少ない利便別でのご紹介と、暗号資産の財布の基本を解説していきます。
ビットコインウォレットって総称なの?
ウォレットの種類
秘密鍵ってなに?
仕組みはどうなっているの?
ウォレットにおいて使う側の手軽さ・セキュリティなどユーザーの考え方によって選択は変わります。
このあたりも簡単にしてますので自身に合った良いものを学んで行ってください。
ライター紹介
twitter:@crypto_dog_jon
職歴:WEBマーケター12年
(通販WEB責任者6年、代理店6年)
現職:SNS系WEBマーケ会社勤務
今まで担当したHP:300種以上
IT補助金も案内しています
暗号資産の大海原に飛び出した小舟を助ける記事でありたい
ウォレット戦争
なぜ財布が必要なのか?
答えはシンプルでハッカーや取引所の倒産から資産を守るためです。
セキュリティ=仮想通貨を守る財布
ただ財布もいくつかあって近年、仮想通貨のトラブルから資産を守る流れが主流になりつつあります。
これからのウォレット戦争に向けて先に学んでおくことは吉。
そもそもウォレットとは
暗号資産(仮想通貨)のウォレットとは暗号資産を保管する場所ではありません。
「え、財布ではないの?」
はい、
仮想通貨は実態のない“取引をした・購入した”というデータになります。
いわば履歴ですね。
簡単に言うとこの履歴がビットコインのブロックチェーン上にあるわけです。
ブロックチェーンは台帳であり、かつ分散型データなので世界中のノード内(ブロックチェーンのPC)に保存されています。
上記の前提を踏まえたうえでウォレットを正確に言うと、
公開鍵と秘密鍵を保管・管理するためのソフトウェアがウォレットの正体になります。
このようにウォレットにお金が入っているわけではなく、大切な鍵を保管すること、言い換えるとブロックチェーン上に自分の資産があることを証明するために必要なものです。
技術者向け資料「Mastering Bitcoin」ではウォレットは秘密鍵の容器と定義されています。
ノードについてはコチラに詳しく記載しています。
秘密鍵と公開鍵
仮想通貨の財布には公開鍵と秘密鍵があります。
例えるならば、様々なWEB上のアカウントにログインするためにはID/PASSが必要なのと同意です。
公開鍵は、
他者がビットコインをアドレスに受け取る時に必要な番号。
アルファベットで構成される自分のビットコインアドレスになります。
例えるならば銀行口座の口座番号のようなもの。
誰でも確認できるコードです。
パブリックキーとも呼ばれています。
(ブロックチェーン内に存在する自分の購入履歴がある場所を特定するもの)
秘密鍵は、
自分がそのアドレスからビットコインを送る・受け取る時に必要です。
例えるならば銀行口座のパスワードや印鑑ようなもの。
秘密鍵は01の2進数表現で256桁あります。
本人にしか知り得ない情報になり、その資産の所有権を証明するものです(逆を言えば所有権が簡単に変わる)。
なので無くすと暗号資産が引き出せなくなります。
秘密キー、プライベートキーなどとも呼ばれています。
(特定した履歴にアクセスできるようにするもの)
これらを手に入れると自由に資産を動かすことができます。
投資家はウォレットを分散する
自分の資産を盗難から守るためにウォレットを持つわけですが、2つの方法があります。
個人ウォレット、
第三者のプラットフォームにあるウォレットです。
個別ウォレット
文字通り個人で鍵を所有するウォレットです。
自分で鍵を所持・管理しコントロールできるものになります。
送金する際は秘密鍵・公開鍵、ビットコインアドレスなど複数の入力が必要になります。
代表的なTrezor(トレザー)
取引所ウォレット
基本的に取引所の口座開設をすると付与されるウォレットで、取引所が鍵を管理してくれるため管理の手間が省け、送金も個人とは異なり少ない工数で送金できます。
下記の仮想通貨交換所ではコールドウォレットにて保管されています。
国内の代表的な取引所:bitFlyer・Coincheck・GMOコイン・DMMビットコイン・ビットバンク
取引所はウォレット代行サービス業
初心者の方は取引所に自分の暗号資産ウォレットがあると思います。
ビットコインやイーサリアムを購入して管理画面で購入数が確認できますよね。
でもこれ 「販売所や取引所 所有の暗号資産を振り分けいる状態」になります。
衝撃の方もいらっしゃるかもしれませんが、ユーザー毎にブロックチェーン上に財布があって鍵があるように見えますが、違います。
ただ取引所との契約においては自分の資産で間違いありません。
各取引所が決算時に出す貸借対照表を見るとわかるのですが預かり資金、あるいは利用者暗号資産という名目で区分されています。
(各事業者名 貸借対照表と検索してみてください)
簡単に言うと、
取引所が保有する暗号資産を買ってるイメージです。
なのでブロックチェーンの視点からすれば、取引所においてあるのは自分の仮想通貨ではない、ということになります。
(取引所の仮想通貨は自分の個人ウォレットに送るまで、その所有権は取引所にあります)。
つまり私たちは「取引所が持っている暗号資産を使って、データ表示上で売買・保管している」こと。
取引所の暗号資産は1つないし数個のウォレットで厳重に管理されていますが、倒産・あるいはハッキングされたら自分の資産を出金できなくなります。
※上記は事業者により定義の差異があります。
ちなみに2018年1月、 コインチェック社にて仮想通貨ネム(XEM)580億円分が盗難された事件は取引所が持つ財布の秘密鍵がネットワーク上に存在していたため盗まれています。
金融庁 制度2ページ目Q5を参照
https://www.fsa.go.jp/common/about/20170502.pdf
暗号資産の事件一覧はこちら
財布を自分で持つか、第三者にまかせておくか
今までは後者が多いため、取引所のハッキングがあると個人情報が盗まれたり、倒産したりで資産が消えてなくなるケースが多発していました。
(近年は取引所の財布は盗まれない仕組み=コールドウォレットであったり分散管理でリスクを軽減しています)
では自分で財布をもっておくべき、と思いますがコチラにもリスクは存在します。
トラブルの多くは財布の鍵を失くしたら誰にも開けられない、というリスクがあります。
では、はたして安全なのはどちらなのでしょうか。
この質問に対して、筆者は個人で持つ方をとります。
つまり、取引所とは別に保管しておくことです。
理由は2つあります。
1つ目は取引所の信用問題です。
確かにここ数年は国の規制や企業のセキュリティ強化でハッキングリスクは低くなっています。
しかし事件の中でも「人」の問題が残ったままです。
システムの不具合ではなく、システムを動かす人が秘密鍵を持ち出すといった不正を行ったりする可能性が否定できないからです。
2つ目は仮想通貨を通信環境から隔離した状態が気軽に手に入るようになったから。
実に多くのウォレット会社があり、例え財布屋さんが破綻したとしても、自分の資産は守られるからです。
沢山あるウォレットの種類を覚えておこう
個人も取引所も下記の種類のどれかを採用しています。
ここでは用途別にウォレットを紹介していきますので1つずつ見ていきましょう。
セキュリティ重視、長期保存ならコールドウォレット
コールドウォレットとは、秘密鍵を完全にネットから切り離して保管する方法で管理する暗号資産の財布です。
ハッキングが多発する中でオフラインが注目されました。
インターネットに接続せずに保管する方法は下記に細分化されます。
※通常コールドウォレットは複数の手続きをして使えるようになる“時間のかかる財布”ですが取引所の場合は比較的連携がスムーズになります。
ハードウェアウォレット
usb メモリのような機器で保管する財布です。
およそ8000~3万円で購入でき、筆者も一番のおススメで、スマホ・PC・ネット上に秘密鍵を保存するのではなく 「専用の物体」で保管します。
使い方はPCに差し込んでインタネットにつなげ電子署名で承認する、いわば印鑑のようなイメージです。
ただし管理は自分自身で行う必要があるため、実態があるからこその紛失、盗難のリスクに注意する必要があります。
TREZOR、LedgerNano(レッジャーナノ)、SafePal(セーフパル)、CoolWallet(クールウォレット)、SecuX(セキュエックス)
ペーパーウォレット
文字通り紙に秘密鍵を記載してペーパーで保管する財布です。
セキュリティの高さとしては2番目と位置付けていますが、この紙をなくさないように保管する必要があります。
主に作成サイトからアドレス、秘密鍵、資産の情報を読み取るQRコードを印刷します。
筆者は画面スクショと紙でPDFにより保存しています。
bitaddress.org
上記のリスク
・ペーパーやハードに誤ってジュースをこぼしてしまい、壊れた、破けた
・紛失した、盗難にあった
セキュリティに完全は有りません。
そして責任を負わせる人もいません。
銀行でのお金の保管とは違うことを認識してください。
頻繁に使うならばホットウォレット
ホットウォレットとはインターネットに接続されていて秘密鍵がすぐに使える状態の暗号資産の財布です。
すぐに仮想通貨を出し入れできることから携帯のQR決済の様にお店での決済、短期トレードなどに向いています。
デメリットとしてはネットにつながったままになるため、ウイルスやハッキングの可能性があります。
下記に細分化されます。
どこでも引き出せるウェブウォレット
ウェブウォレットとは、サイト(サーバー)上で鍵を管理できるウォレットです。
PCでもスマホでもログイン情報があればすぐにコインを使うことができます。
インターネットショッピングには便利ですね。
ただ、サイト運営会社を信用して預ける形のため、どのウェブウォレットを選ぶかは慎重に行います。
Bitcoin Wallet – Blockchain
オフライン使用でコールド化できるデスクトップウォレット
デスクトップウォレットはPC本体にソフトをインストールしてアドレスや秘密鍵などを保管します。
このためオンラインではホットウォレット、オフラインではコールドウォレットにもなります。
PCを起動しないと使えないのでセキュリティ性は増しますが、利便性は少なくなります。
(昔から送金の時だけオンラインにつなぎ、後はオフラインで使用する人が多い)。
デメリットとしてはPCの故障やウイルスの感染でリスクが高まる可能性があります。
また、保存できるコイン種類が少ない(BTC、BCHだけなどでアルトコインがない場合もある)
ハードディスク容量を食うがすべての取引履歴を閲覧できるフルノード版と、最低限のデータのみの簡易版があります。
代表的なデスクトップウォレット:Copay、Bitpay、Bitcoin.com、Electrum、
スマホ本体に保存 モバイルウォレット
その名の通りスマートフォンの財布。
秘密鍵をサーバーではなく、スマホ本体に保存するため、取引所よりもセキュリティは高いと言われます。
App StoreやGoogle Playで気軽にインストールできます。
ただ、ウォレットアプリはセキュリティのレベルの幅が大きく、中には秘密鍵を暗号化せずにどこかのWEBサーバーに通信している場合もあります。
必ず自分の財布の仕組みは理解しておくべきです。
代表的なモバイルウォレット:Ginco (ギンコ)、Copay (コーペイ)、Bread (ブレッド)、Coinomi (コイノミ)
シードフレーズは秘密鍵を復元するための単語リスト
ウォレットを作成したときできる固有の文字列で、何かしらの要因でウォレットを紛失した場合に必要な、いわば「最後の砦」です。
別名リカバリーフレーズとも呼ばれ、このフレーズをもとに暗号化され、本体に格納されています。
その暗号化された英数字が秘密キーです。
なので、どのウォレットにしてもシードフレーズを紙に書いておき、保存しておく必要があります。
※逆を言えばシードフレーズを知っている人は誰でも資産にアクセスできる、ということです。
安全な保管が必要になります。
資産は分散させることが大切
ここまで様々なリスクを解説しましたが、リスクを伴うのは避けられないので、筆者は分散させます。
言い換えるならば 「ハイブリッド型保存」。
すぐ取引できるという意味では取引所のウォレットが一番です。
利便性を考えると、例えば資産の7割をハードウェアウォレットに、残り3割を取引所に置くことで値動きがあった場合に対処するという訳です。
次は個人のウォレットが狙われる
大手取引所がセキュリティをガチガチにしてしまうとハッカー達も手を焼いてします。
こうなってくると個人の、しかも脆弱性の高い場所を狙ってきます。
これは一時期のWEBサーバーの流れでして、大手サイトのハッキングが減ると、次は中小企業のHPが狙われていきました。
暗号資産もそうならないためにハードウェアウォレット、もしくは分散した保管が大切です。
ビットコインウォレットとは
仮想通貨ウォレットの中でもビットコイン.orgが提供する個人ウォレットです。
・秘密鍵を保管する
・モバイルorデスクトップorハードウェアでの保管が可能
・シードフレーズのことをここではビットコインアドレスと呼ぶ
※人によってはビットコインが入るウォレットであればハードでもソフトウエアでも全て総称として呼んでいる場合がある
Google playでは評価4.1 500万ダウンロード
https://play.google.com/store/apps/details?id=de.schildbach.wallet&hl=ja&gl=US&pli=1
ビットコインウォレットはこちら
https://bitcoin.org/ja/wallets/mobile/android/bitcoinwallet/?step=5&platform=android
各社からの送金一覧
取引所から個人ウォレットに送金する際は手数料が発生します。
bitFlyer
送付手数料0.0004 BTC
最小送付数量0.001 BTC
0.00000001 BTCは現在レートで2-3円となります。
https://bitflyer.com/pub/financial-statement-8th.pdf
https://bitflyer.com/pub/business-report-8th.pdf
コインチェック
送付手数料0.0005 BTC(ネットワーク手数料の変動により手数料を変える変動手数料制とする)
最小送付数量 未表記
https://drive.google.com/file/d/13NXtix2zlDl0zr1t7TqthC6SrQTAuut7/view
https://gamebiz.jp/news/354313#:~:text=%E6%9A%97%E5%8F%B7%E8%B3%87%E7%94%A3%E5%8F%96%E5%BC%95%E6%89%80%E3%81%AE,%EF%BC%85%E6%B8%9B)%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82
https://drive.google.com/file/d/1246frbC6363MISqwgCz5MDry76icgVY2/view
GMOコイン株式会社
送付手数料0円
最小送付数量0.02 BTC(全額送付に制限はなし、ブロックチェーンの仕様上0.00000546BTC以下はできない)
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS93479/e1ec5a63/8a09/4b4f/8fd2/c71101041902/140120221101554635.pdf
https://coin.z.com/jp/news/2022/12/10402/
DMM Bitcoin
送付手数料0円
最小送付数量0.02 BTC
https://bitcoin.dmm.com/koukoku/20220331.pdf
ビットバンク株式会社
送付手数料0.0006 BTC
最小送付数量0.0001BTC
まとめ
いかがでしょうか。
Fxやネット証券と異なるため疑問の多い暗号資産。
サイトを検索すると様々な比較や取引所紹介を中心としたサイト等がありますが、自分の財布を安心して選ぶことができるよういろいろな面から徹底して調査を始めました。
すると人気や評判だけでない安全性を判断する基準が、想像 以上に沢山でてきました。
ウォレットは秘密鍵をしまう場所
取引所のウォレットは架空のウォレット
インターネット上に鍵があると危険
安全と言われるハードウォレットでも完全ではない
ウォレットは分散させリスクを減らすこと
シードフレーズでウォレットを復活できる
デジタルの世界だからこそアナログ保管は今の所、強力な手段の1つです。
資産を失う可能性を1つでも排除することが重要です。
財布は個人・仮想通貨取引所の2種類の考え方があり、それぞれに特徴があり、またメリットやデメリットが存在します。
無料で作成できる
取扱いの銘柄
機能の違い
操作性
登録できる最大 数 量
バックアップ
強固なセキュリティ 技術
将来性
この辺りは本記事に加え深堀すべき内容でして、選び方も変わってくるかもしれません。
各種の事件後に国税庁が国内取引所の調査がはいっているため、以前よりはセキュリティが厳しくなっているとは思いますが、自分の資産が取引所にある時点でリスクとして考えておかなければなりません。
取引所である程度の通貨を保有したら、通貨保護のために必ずウォレットに移すようにしましょう。
法定通貨は国や銀行が保管して守ってくれますが、仮想通貨は国が介入しない分散型の資産です。自分で守ることを前提で考えておくことが重要です。
2023 1月 時点
本記事 以外に日本円の出金・通帳への入金含め手数料についての最新情報は、基本的に各所取引所の公式 サイトを常に確認しておくことで解決します。
ネット上で検索すると様々なサービス・キャンペーンや勧誘で仮想通貨を促す記事がありますが、金融庁に認定された業者のみ広告が許諾されていますのでご注意ください。
※上記の情報につきまして、その完全性・最新性・正確性について保証するものではなく、また、特定の暗号資産(仮想通貨)の推奨を行うものではありません。
初心者の方は万が一を考え、投資する資金は生活費とは別で少額にて取引を行いましょう。